嫁とのZOOM

医師日記

里帰りしてしまいだいぶ寂しい気持ちになることが多い。

嫁がいた時は、家に着けば「おかえり!!」といって駆け寄ってきては満面の笑みを見せてくれた。

まるで、ご主人の帰宅を喜ぶワンちゃんみたいに。

美味しそうな晩ごはんの匂いを嗅いで幸せな結婚生活を味わっていた。

しかし、いまは帰れば家は真っ暗。

当然人の気配もなく、晩ごはんの香りもない。

買ってきた晩御飯を温めるだけだ。

一人リビングで食器の音を奏でながら黙々とご飯を平らげる。

たまらず、晩ごはんのあと嫁にZOOMを求めた。

遠く離れた嫁さんとZOOMは結構寂しさを紛らわせるのによいことに気づいた。

確かに触れられない辛さは残るものの、やはり顔見てはなせるのは大きい。

今日あった他愛のないできごとを話して、くだらないこと言ってはゲラゲラ笑う日常が、画面を通して夫婦生活を再開することができる。

今後も里帰りから戻ってくるまでZOOMは重宝しそうだ。

出産の時立ち会えない分ZOOMを通して立ち会えるのだろうか。

今度聞いてみよう。

ただ無理だろうな。

それが罷り通れば手術とかもZOOMで立ち会えるのか議論になってくる気がする。

もちろん手術とかはだめだろうし、ならどこまで良いのか線引きの難しさがある。

手術開示はカルテ開示のようなものだから弁護士を通した対応が必要になるだろう。

しかしZOOMを通して嫁のお腹がさらに大きくなっているのがわかった。

胎動で嫁の体もびくびく動くようで、胎児に手で押されると胎児の手形が浮き上がるようだ。

こわっ。。。

30代後半の医師、専門は脳神経外科。医局の出世レースから早々に弾き出され、田舎の病院でシコシコ診療をこなしていた。つい最近結婚して、ほぼ同時期に妻の妊娠が発覚した。毎日同じような診療をこなすことしか能がない医師が、ついに子育てという超一大事業に立ち向かうことになった。スーパードクターとは程遠い平凡な医師が幸せ家族計画を立ち上げてさまざまなことに挑戦している奮闘記ブログ。

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