平凡脳外科医のマイホーム計画④(ハウスメーカー決定編)

マイホーム計画

いよいよ各ハウスメーカーとの話し合いは佳境に差し掛かってきた。

これまでは、打ち合わせの最中、私のこだわりが前面に出てしまい、各社営業担当者が自社のおすすめ仕様について言えなくなってしまう雰囲気があった。

ゆえに最終提案は、私のこだわりを取り入れつつ、各社おすすめの間取りや外構を提案に盛り込むようにお願いした。

また各設備は見積もりに統一感が出るように、トイレ、キッチン、お風呂などいずれの設備も最高クラスのものを指定し、揃えてもらった。

最高のランクの設備で見積もりをお願いしておけば、請負契約後、それ以上に値段が上がらないよう防衛ラインを張ることができ、そこから設備を妥協してけば値段が下がる一方だと思ったからだ。

さて、私たち夫婦はどのハウスメーカーに決めたのか。

ついに発表したいと思う。

住友林業

木をふんだんに使用した演出で豪邸という名に相応しいプランを提案した住友林業。

2階建てと平屋、両方のプランを提案してきた。

上が平屋で、下が総2階のプラン。

いかがだろうか。

外観だけでもすでに豪華さが伝わるのではないだろうか。

中もとても豪華絢爛で非常にかっこよかった。

肝心のお値段は。。。

1億3800万円也!!

おい!!

払えるか!!

医師と歯科医師夫婦のため飛ばしてきたようだ。

この内土地代は3800万円くらいなので建物プラス外構で1億円。

なお値引き額の証拠はないが(見積書は回収されたため)、1000万以上の値引き額だったがそれでも1億は超える。

おいおいおい。

さすがに閉口してしまったが、100坪に見合う、我々夫婦に見合う建築はこれくらいかかると。

まあ決断最終日の本日、他2社の話を聞くことになる。

本当にそれくらいかかるものなのかわからないので、一旦保留とした。

ダイワハウス

途中から第一候補に挙がったダイワハウス。

なんといっても断熱性が他の2社よりも頭ひとつ出ている。

営業担当者さんも家の性能マニアで、私が何を聞いても答えにいいどもることなく、ながれるように質問に答えてくれた。

妻の目から見ると、勉強で頭でっかちになった私が、ダイワハウスの営業担当者と終始ニコニコ、頬を紅潮させながらおうち性能の会話を楽しんでいたようだ。

いかがだろうか。

すでに値段がかかれているが。

高杉!!

もちろんここから値引きはあり、値引き額が住友林業と同じくらいだった。

住友林業と比較して、どうしても見た目はしょぼい。

住友林業のパース作りのソフトは非常に高性能で、仮想の住宅を綺麗な仕上がりに見せてくれるというバイアスはある。

にしても普通。

中も見たが、やはり平成の住宅感が拭えない。

妻も同じ感想を抱いたような顔をしている。

3社のうちで一番外構がよく言えばシンプル、悪く言えばショボい。

外構がいかに家の雰囲気にかかわるのかということを反面教師となる提案となった。

しかし断熱等級は最高値の7。

確かに妻に断熱おじさんと言われるくらい、断熱性能にはこだわっていたが、あまりにも見た目が平凡。

平凡は平凡でも平成の平凡な建物という印象でどこか古臭さも感じる。

なし。

性能に力を入れすぎているのか、あまりにもデザイン性に乏しい。

ダイワハウスよ、デザインにもう少し力をいれるべきではないだろうか。

積水ハウス

さあ、ついに住友林業との一騎打ち。

営業担当者から、本日先に回った2社の感想を聞かれた。

ダイワハウスはそうそうに候補から脱落したことを告げると、「まあそうでしょうね」とのこと。

youtubeや書籍から情報をかき集め、散々デザインにも口出ししていたため、デザイン性に劣るダイワハウスを選ぶことはないと思っていたようだ。

実は住友林業の営業担当者も「ダイワハウスはないない!!www」とハナから嘲笑していた。

中盤戦までダイワハウスびいきだった私は、ダイワハウスをみくびられることに関しては気持ちよくはなかったが、しかし最終提案の図面を見たときは、さもあらんと思ってしまった。

壁を利用したプライバシーの確保が特徴的だ。車はランクルにGクラスだが、両方とも持っていない。

値段は写真にあるように1億2200万円。

もはや1億を超えることに驚かなくなってしまった。

値引き額は住友林業、ダイワハウスの1/3強といったあたり。

積水は値引き額が小さいことは情報にあったので、まあこんなものかと思った。

そもそも値引きなんて最初から引けるはずなのに、敢えて頑張って安くしましたという演出のためにあるものと思っているので、値引き額で心はなびかない。

パースや間取りを見ながら、チーフアーキテクトからプレゼンを聞いた後、さすがだなあ、なんてシンプルな感想を持って帰宅した。

最終決断

土地契約をする当日、請負契約をするためにハウスメーカー営業担当者が土地契約の不動産会社に来店することになった。

契約当日、不動産会社に到着すると、すでに積水ハウスの営業担当者も待っていた。

そう、積水ハウスに私たち夫婦は決めたのだ。

なぜ豪華絢爛な住友林業を断ったのか。

住友林業の営業担当者は非常に有能で契約件数をいくつも抱えているようで、今回も相当自信があったようだ。

お断りの連絡を入れる際、なぜ積水ハウスなのか理由を求められた。

決して食い下がろうというのではなく、潔く敗北を認めた上で、後学のために理由を知りたいとのことだ。

理由は積水ハウスの圧倒的な間取り提案力にあった。

全てに無駄がなく、合理的だが、決して無機質でなく、家族のぬくもりを常に感じられる、また周囲の景色を活かした間取り。

その土地と家族構成や将来の計画、施主の持つ哲学、すべてを勘案すれば、自ずとその形に到達し、もとよりそこに存在したかのような家だった。

正確な時系列をいうと、この最終提案日より前に、この積水ハウスの間取りやパースは届いており、設計士から説明を受けていた。

その間取りを見た時の衝撃があまりにも強く、実を言うと最終提案で他社の間取りを見ても、どれも感動はなかった。

積水ハウス以外の間取りは、ものすごく勉強していた私がいずれも辿りついた間取りに酷似していたのだ。

だからこそ最終提案は私のこだわりや好みだけでなく、それぞれ営業担当者の経験を裏打ちし、少しチャレンジ精神のある間取りを見せて欲しかった。

そうでもしないと積水ハウスの設計士を打ち倒す提案など出ないと思ったからだ。

少しでも心が揺らぐ間取りがあれば、一緒になって考えて、むしろ積水を超える間取りを考え出したかったが、やはり難しかった。

これほどの間取りをみれば、おそらくこの非常に有能な住友林業の営業担当者は自ずと気づくのではないか、と思った。

積水ハウスの営業担当者に、この決め手となった間取りを住友林業の営業担当者に見せてもよいかと許可を得ようとしたが、その申し出は断られた。

積水ハウスの営業担当者から言われたのは、「もし断られていたら、今後の勉強のために敗因を必ず聞いただろう。しかしそれも理解した上で、この間取りは設計士の思考の結晶であり、施主のために用意した間取りなので、公開するのは避けてほしい」とのことだった。

私は迷ったあげく、お客と営業の間柄ではなく、個人の信頼関係の上で、間取り図面を見せようと考えた。

しかし間取りのプレゼン内容は伝えず、間取りだけで、その意図は自分で汲み取ってもらうことにした。

間取りだけ見ても、正直素人では意図など汲み取れるわけもなく、家づくりに深く携わっていないと感じることはできない。

つまりよほど勉強していない限り、間取りだけでは片手落ちだ。

積水ハウス営業担当者と設計士に対する引け目と、また断ってしまった住友林業営業担当者の負い目に対する私の中での折衷案だ。

しかしこの住友林業の営業担当者であれば間取りを見ただけで理解してしまうだろうとも思っていた。

住友林業営業担当者には、間取りだけ見せる、そのほか誰にも共有しない、ということだけお願いした。

実は間取りを見せたことに関しては、契約しなかった負い目からくるものだけではなかった。

住友林業の営業担当者は私と年齢も近く、子供の生まれ年も一緒で、お互いパパになりたてで、しかも直近で家を建築予定など、非常に多くの共通点があり、強いシンパシーを感じていた。

家の契約以外でも子育ての悩みなども、打ち合わせの合間に話し合っていた。

なので応援したい気持ちが強かった。

間取りを見せた後、一言、「なるほど。わかりました。ありがとうございました。今後の家づくりが満足いくものになるようお祈りします。」と。

予想通り、間取りから全てを汲み取ったようだ。

さすがだなと感嘆した。

今後の流れ

ハウスメーカーも決まり、今後家づくりが本格的にスタートする。

このどうしても敵わなかった大ボス、チーフアーキテクトとまた積水ハウスの営業担当者と共に家づくりできることは非常に心踊るものだった。

請負契約したことによるバイアスから生まれるものかもしれないが、家づくりのこれからの話し合いにワクワクする気持ちになると思うと積水に選んでよかったと思う。

契約したその日は非常に天気が良く、海が近い土地であるためここちよい潮風を感じることができる日だった。

打ち合わせは非常に骨が折れる作業で、家の仕様はたくさん決断しなければならないことが多く、悩みが尽きないそうだが、積水ハウスはよりよいパートナーになってくれるものと確信している。

以降は請負契約後の流れについて報告したいと思う。

30代後半の医師、専門は脳神経外科。医局の出世レースから早々に弾き出され、田舎の病院でシコシコ診療をこなしていた。つい最近結婚して、ほぼ同時期に妻の妊娠が発覚した。毎日同じような診療をこなすことしか能がない医師が、ついに子育てという超一大事業に立ち向かうことになった。スーパードクターとは程遠い平凡な医師が幸せ家族計画を立ち上げてさまざまなことに挑戦している奮闘記ブログ。

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