まだ嫁が里帰りする前にズボンの尻ポケットに入っていたいつのものだかも覚えていないキャバクラの名刺が見つかった。
見つかったというより、ポケットまさぐった時固い紙の感触に違和感を覚え嫁の前で「なんだこれ」って自分で名刺を出してしまったのだ。
なんとも間抜けな話だ。
まさに平凡な医師の鑑。
平凡以下か。
それまでは嫁はドライブや買い物デートでご機嫌麗しくされていたが、その名刺を見た瞬間、どんよりとした顔でしばらく時間をおいて静かに私を問い詰めた。
大粒の涙をポロポロ流しながら「キャバクラ4,5年行ってないって言ってたよね?最近行ってないって言ってたよね?」と詰問してきた。
「そんなに長く行ってないっていったか?そもそもこれいつのだ?」なんて思いながら長考に入ると
「黙ってるってことは最近行ってないってことを即答できないってことよね?行ってなかったらすぐ否定できるもんね?最近行ってないならば即答できるもんね?」
まさに追い詰め方のうまさが光る。
ただいつ行ったのかや変に疑われる返答しないために長考しているのだが、相手はこちらの印象を悪くさせ追い詰めボロを出すのを目を光らせている。
どんなに煽られてもここでボロを出すわけにはいかず、長考を決め込んだ。
そこで1年以上前、嫁に出会う前に先輩にキャバクラに誘われたことを思い出し、そのやりとりのLINEを証拠として提出した。
あと思い出したのだが、風俗には研修医以降行っていないとは言ったが、キャバクラは先輩や友達と誘われて行くことは多かったので4,5年なんて明らかにあり得ない期間行ってないなどの嘘を大袈裟にしていうことなどしない。
嫁のタチの悪い勘違いだ。
それを滔々と語ると、だんだんと嫁の顔が納得顔になり、結局私の長考はいい加減なこと言わないために正確な情報を伝えるための誠意のある姿として片付けられた。
「こんな嘘つかれたら、もう二度と信用できる生活できない。」と思ったらしい。
なんとも極端な。
ある程度男性がキャバクラ行くのは仕方ないって言ってたくせに。
まあ嫁はキャバクラ行ったことよりキャバクラ行ってないって言ったのに行っているじゃないか、ということが争点というが、まあそれは建前だろう。
キャバクラ行くのがやっぱり許せないのだ。
まあそれもそうだ。
なんで女性とお酒飲むだけでお金を無駄にするのか。
そのお金は結婚したら家庭のお金だ。
自分だけのお金でないのに、どこの馬の骨かもわからん女と酒飲むのに金を使うな、そりゃそうだ。
このブログ記事を書いて、今日夜久しぶりに都内で友達と酒を飲むときキャバクラ誘われるかもしれないと思っていたが、改めて無駄金だし嫁との約束だし、すけべ心も萎んできた。
われ一児の父なり。
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