以前、医学部受験に際して望ましい環境を述べた。
上の記事はいわゆる総論みたいなものなので、実際具体的にどのような勉強法で合格点に到達したのか、各論を述べていきたいと思う。
今回は数学だ。
もちろん、私が受験したのは20年近く前なので、細かい部分で各教科範囲などの改正がある。
例えば数学についてだが、我々の時はⅠ+A, Ⅱ+B, Ⅲ+Cまであった。
しかし範囲が少々変わったとて受験勉強の本質は変わっていないはずだ。
もしもう一度受験しろと言われても同じことを同じようにやれば私立の医学部受験であれば7-8割の点数を取れる自信がある。
所詮私立の医学部受験の数学で求められるのは暗記するほど繰り返した問題集の問題一つ一つの解法の組み合わせで解ける。
とにかく暗記するほど同じ問題集をやりまくる。
それに尽きる。
よく数学に対して陥るマインドとして
確かにそうだが、それはどの受験生にとっても同じ条件であり、試験を何らかの形で事前に手に入れない限りは受験時の問題は全て初見だ。
また所詮私立の医学部の数学問題は、何度も擦られたような問題を少し変化させただけで、その変化もたいした新鮮さはない。
ある問題集に出てきたAとBの類題を組み合わせれば解ける、と言ったレベルだ。
数学は暗記だ、という言葉があるがまさにその通りで、覚えた公式とそれに準じた類題の解法をたくさんインプットする。
とにかく暗記するほど同じ問題集を解いたあとは揃えた知識をあますことなく試験でアウトプットできるかだ。
アウトプットの練習は模試やたくさん医学部を受けることで練習できるが、私は模試を受けておらず、医学部を受けまくることで場慣れするようにした。
今考えれば模試を受けて、新しい問題に対峙する心構えと、新しい問題をゲットして何度も復習してアウトプットの武器にすればよかったかなとも思う。
ただ模試受けてなくても、1月最初の医学部大学から連戦連勝だったから必ずしも必要というわけではなさそうだけど。
試験ではそれらをアウトプットして組み合わせて解くのだ。
じゃあどの問題集をやればよいのか。
結論「青チャート」をマスターすれば中堅私立の数学は余裕で対応できる。
基礎、標準、発展にわかれた例題とそれに準じた類題を載せる構成になっている。
↓こんな感じ(当時の構成なので今はかわっているかもしれない)
基礎レベルは単純に公式を知っているだけで解けるレベルであり、基礎の例題だけ解いてみて歯応えがなければ類題は解いていなかった。
標準レベルは例題解いて、簡単ならば類題を飛ばして、手こずるか間違えた場合類題を全部解く。
このやり方ならかなり時間を短縮できる。
間違えたら、問題の頭に❌をつける。
計算ミスなどケアレスミスは△をつける。
そうすることで2週目は正解できなかった問題が一目瞭然になり、その問題だけに向き合う。
2週目、3週目、周回を追えば、間違った問題は減っていくので、どんどん時間短縮できる。
正直一年もあれば余裕で間に合う。
ただ、それで受かってしまうのだ。
私は他の受験生より、断然勉強時間は少なかったかもしれない。
でも一つ(といっても1+A, 2+B, 3+cあるから3冊あるけども)の問題集をやり込めば問題ない。
それは自分が証明した。
ひとつ上を目指すのなら模試をいくつか受けて新しい問題をゲットして、それも何回も擦ることだ。
注意して欲しいのは以下である。
- 参考書の種類を無闇に増やさないこと
- 青チャートを制覇できていないレベルなのに赤チャートや黒チャートに行かないこと(てかそこまで必要ない)
- 第一志望の過去問くらいは2,3年分くらい解いて問題の癖を掴んでおくこと
医学部受験は他の受験生と違って、受験科目数が多く、ひとつの教科が秀でても全く勝てない。
所詮数学で100点近く取っても、他の教科の点数がおぼつかないと平均化されて大したアドバンテージにならない。
具体的には、数学含めてどの教科も7-8割取れていないと安全圏ではないため、とにかく全ての教科を標準レベルまで引き上げないといけない。
なので数学だけに時間を割くのは得策ではない。
早い段階で青チャートをマスターしたら、その他の教科に時間比重を置いて対応するのが得策だ。
なぜ医学部受験は全ての教科が標準レベルで7-8割の高得点を取るような試験なのかというのは自分なりの考えはあるが、それについてはいずれ記事にするつもりだ。
とにかく医学部どこでもよいから受かりたい、安心できるレベルにいたい、というだけならば青チャートの繰り返しだけで余裕の安全圏だと思って良い。
是非参考にして欲しい。
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